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岩下 亮子(院長)

もし〇〇の死亡者数がTVで放映された場合

更新日:2020年5月26日



「今月日本での〇〇による死亡者数は男女併せて3500人を超える結果となりました。このうち4人は30歳未満の若年者と報告されています」


「このままのペースで行くと、今年度の〇〇による国内志望者数は4万人を超すものと思われます。この疾患による死亡者の多くは70歳以上の高齢者ですが、30代未満での発症も知られており、毎年この疾患により40人~50人の方が亡くなっています。」


何の話だと思いますか?


これは2018年度に胃がんによって亡くなられ方の人数です。

”最新ガン統計(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html)
※年齢の内訳に関しては最新の2011年度のものです。”

コロナウイルス感染症はもちろん重大な病気で社会をゆるがすものです。

しかし、TVやラジオで「今日は何人感染した」「今日は何人亡くなった」という話ばかり聞いてノイローゼのようになってしまう方もいるようです。


もし胃がんで亡くなる方についてニュースで流すとすると、上記のようになるのです。

毎日100人以上が亡くなっている計算になります。この事実をどう思われますか?


私は医師になって以来この十数年、毎年、毎月、日々、多くの方が胃がんや大腸がんで亡くなっていくのをみてきました。その中には若い母親や、子供の結婚式が済んだばかりの壮年の男性もいます。あと少しで定年、その後の新しい人生を決めたばかりの人もいました。多くはあと2-3年早く、無症状のうちに胃カメラを受けていれば死なずに済んだ人たちなのです。


現在はコロナ感染症の予防対策や保健所の対策もあり、各種検診はストップされています。ですが、これが落ち着いた際にはどうか検診を受けて自分の身体を大切にされてください。

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